ライブがある時

寺の下bigbang

 大判焼き屋だから「bigbangでいいんじゃない?」と誰かに言われたから。
 寺の下は住所にこの変わった地名があったから。と初代マスターと二代目マスターから聞きました。
 初代マスターは現在養蜂家になり、二代目マスターは漁師をやっております。
 現在のマスターは兵庫県西宮の出身。どうして来たのかとよく質問をされるんですが、歴代マスターたちはそれぞれ旅人で、現在のマスターがアジアを横断していたころに二代目マスターと知り合いました。2002年のことです。
 パキスタンのフンザという街に着いた宿には日本人が6人くらい宿泊していたと思います。夕飯時になった頃「一人帰ってきていない」とザワついた食堂。僕からすれば「そんなこともあるだろうに」と思っていたのですが、どうも様子がおかしい。なんと帰ってきていない日本人はなかなか険しい場所にトレッキングに行って今日帰ってくる予定だったのだとか。それもガイドもつけずに。
 異国情緒のある食堂にだらしなく垂れ下がった、誰かしら日本の旅人が宿に置いていったであろう横断幕には
「旅とは人生の道しるべ」とこれ見よがしに書かれてありました。
そんな宿に泊まっていた彼は道を見失いそれから二日帰ってこなかったのでした。「あの人、チョコチップクッキーしか持ってなかったよね・・・」なんて話題でもちきりになった夕飯だったと覚えています。
 二日経って帰ってきた彼は意外と元気そうで
「ガイドとは!」
「人生の道しるべ!」と声高に言っておりました。
 なぜか気の合ったその彼が二代目マスター。二日ほど一緒に行動し彼は「K2見に行く」といい現マスターはアフガニスタンへとむかったのでした。
 それから会う事もなく10年がすぎた頃SNSで偶然彼と繋がることになり、岩手県雫石町に遊びに来たのがきっかけでここで働くことに相成りました。

寺の下bigbang

三代目マスター 松島 裕

アクセス

  • 所在地
    岩手県岩手郡雫石町寺の下47−5
  • 電車でお越しの場合
    田沢湖線雫石駅を下車、北出口徒歩3分
  • 営業時間
    15:00ー22:00(ラストオーダー21:30)
  • 電話番号
    019−601−9828